1:水換えと水槽掃除の意味


 熱帯魚や金魚の水槽の水を換えたり掃除をすることは、私たち人間からの見た目だけで、水槽が汚くなってきたからという理由でおこなうものではありません。
 ガラス全面が緑や茶のコケだらけだったり、アオコで水が緑色に変色してしまい中の魚が見えなかったりしても、そこに住んでいる魚たちにとっては、それがとても暮しやすい環境であることも多いものです。
 しかし、実はコケが生えるのは、水槽という限られた水量の空間で魚を飼っていると、たとえろ過装置の中でろ過バクテリアがうまく働いていても、残餌や魚の排泄物からの最終的な生成物である硝酸塩がコケの栄養分となって、その発生と生育を促進してしまうことによります。
 この硝酸塩という生成物は、残餌や魚の排泄物から生じる猛毒の「アンモニア」が、「ニトロソモナス」というろ過バクテリアによってやや毒性の弱い「亜硝酸」に、さらにこの亜硝酸を、「ニトロバクター」というもう一種類のろ過バクテリアがさらに「硝酸塩」へと変換するために生じます。
 つまり硝酸塩は、ろ過バクテリアによる一連のアンモニア変換の流れの中で最終的に生成されるいちばん毒性の弱い物質なのですが、それでも水槽中にあまり多く蓄積すると魚に悪影響を及ぼします。



アーリー
 

テトラ テスト試験紙硝酸塩 NO3-
アフリカンシクリッドは飼育水が古くなり硝酸塩が蓄積してくると色彩がくすんでくることがあります。  

硝酸塩(NO3-)の測定試験紙。
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 自然界では、硝酸塩は藻や水草といった植物の栄養分として消費されたり、分解されて大気中に放散されたりしますが、狭い水槽内ではいくら水草が植えてあったとしても、消費しきれずにコケの発生と生長を促してしまううえ、それでも残った分が水中に蓄積していってしまいます。
 このやっかいな硝酸塩を除去するには、水換えが最適、かつ、もっとも簡単な方法なのです。

コケを取る前の水槽のガラス面
コケだらけの水槽は見た目には悪いが、魚の健康に悪いというわけではないことも・・・・。 しかし、硝酸塩が蓄積し過ぎると魚に悪影響を及ぼします。


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