これを抑えれば大丈夫!メダカのビオトープのレイアウトのコツ3選

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この記事ではビオトープ向きなレイアウトアイテムと、レイアウトのコツについて解説していきます。

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おすすめレイアウトアイテム

メダカ飼育を行うビオトープのレイアウトに向いているアイテムは、水草、浮草、石やソイルです。これらのアイテムを組み合わせ、バランス良く配置することで見栄えのよいレイアウトを作ることができます。
ビオトープのレイアウトに慣れてきたら、流木など他のアイテムをプラスして、ワンランク上のレイアウトを目指すのもおすすめです。

ビオトープでメダカを育てるために必要な用品については、下記の記事にて解説しております。

今日から飼える!メダカの屋外飼育に必要な用品リスト

屋内での飼育とは必要な道具が異なるため、メダカ飼育初心者さんや、屋外でのメダカ飼育が初めてという方は、機材や容器選びで迷ってしまいがち。メダカの屋外飼育を考えている人に向けて、屋外飼育で必要な用品をリスト形式でご紹介していきます。

水草

水中に植え込む沈水植物は、昔から定番はアナカリスとマツモです。葉が柔らかくメダカの体を傷つけることもないですし、隠れ場所や産卵床にも向いています。
ただしマツモやアナカリスは夏場は成長が早いので、気が付いたときには鉢いっぱいに広がっていることもあるので、伸びてきたら適度にカットしてあげなければなりません。

  • アナカリス(オオカナダモ)
    メダカ飼育では定番の水草。卵を産み付けやすく、CO2の添加不要、強い光も必要ないので、アクアリウム初心者でも育成しやすい。良く増え、環境が良いと40㎝以上になることもあるので、成長速度を見て適度なトリミングが必要。
  • マツモ
    アナカリスと同様に、古くから日本で金魚やメダカの飼育で使用されている。日本では野生種も存在しており、強い光やCO2の添加不要でビオトープでも育成が容易。メダカの産卵床にも最適な水草。こちらも環境が良ければ成長が早く40㎝以上になることも珍しくないため、適度にトリミングが必要。

根が水中、茎や葉が水上に出る抽水植物を使うのであれば、白く可憐な花をつけるシラサギカヤツリや蓮がおすすめですよ。
抽水植物をビオトープのレイアウトに使うときは、2~3種類を植え込むのであれば、葉の形状や大きさの異なる品種を使うと高さやボリューム感を出しやすくなります。

  • シラサギカヤツリ
    葉・茎全体が細く繊細なイメージを持たせ、白鷺が羽を広げているような優雅な花を咲かせる。丈夫で園芸初心者でも育てやすいが、寒さに弱く暑さに強い傾向あり。常緑の多年草で春~秋まで楽しむことができます。草丈は30~60cmと大株になるので、大きな睡蓮鉢や池などでの育成向き。

  • 温帯から熱帯の湿地に分布している水生植物。塊茎(かいけい)という大きな根を水底につくり、水上まで茎・葉を伸ばして成長いていきます。草丈は50~100㎝にもなるので、庭の池や大きな睡蓮鉢向き。開花時期は7~9月で、白やピンク、黄色の大きな花を咲かせます。

またレイアウトによっては湿度のある場所を好み、薄紫色の花をつけるセキショウやミゾカクシのような湿生植物もおすすめ。

  • セキショウ
    ショウブ科の常緑多年草で、最近では斑入りの品種もあります。草丈は20~30㎝、横幅が25~50㎝と場所を取るので、池や大型の容器での寄せ植え向き。半日陰でも育成しやすいですが、班入りのものは半陰の場所での育成向き。耐寒性があり、乾燥させなければ育成は容易です。春先に穂状の花が咲きます。
  • ミゾカクシ
    野生のものは水田など湿気のある所に生えています。草丈10~15㎝ほどの多年草で、ランナーの節から根が出て増えていきます。葉は長さが1~2㎝、幅が2~4㎝と小さく、淡紅紫色の花をひとつつけます。開花時期は6~10月。

水辺の風景やアマゾンなどの熱帯雨林を再現したいときなどには、ガジュマルやアジアンタムといった観葉植物などを容器の端に植え込んでもおしゃれですよ。

  • ガジュマル
    観葉植物として広く知られていますが、日本では沖縄地方で野生のものを見ることができます。熱帯~亜熱帯地方に分布している常緑の高木で、暖かく日当たりの良い場所を好みます。寒さには弱いので、寒冷地や秋~冬にかけて冷え込みが強い地域では冬場は室内で育成しましょう。赤い花嚢(かのう)の中に花が咲きますが、開花時期は不定期です。
  • アジアンタム
    熱帯~亜熱帯地域に分布しているシダ植物で、現在では200種類を超えています。薄く小さな葉が人気で、繊細・清涼感があるイメージを感じさせます。 葉が薄いことから乾燥と寒さに弱い植物ですが、耐乾燥性と耐寒性は品種により異なり、冬は室内での育成が一般的。 草丈は1mほどになることもありますが、花は咲きません。直射日光を長時間当てていると葉焼けを起こすので日陰で育成します。

浮草

ビオトープでは定番の浮草なら、睡蓮やホテイアオイがおすすめです。睡蓮は鉢が小さい場合には姫睡蓮だと葉が小さいのでレイアウトしやすいですよ。
睡蓮はピンクや白い花を咲かせますが、ホテイアオイは薄紫色の花をつけるので、花も楽しみたいという人にも浮草はピッタリ。
浮草は増えやすいので、小さな鉢なら1~2種類程度にしておくと、間引きしやすくレイアウトのバランス崩れを防ぎやすいです。また葉の形や大きさの異なるものを組み合わせることで、高さやボリュームを出すことができます。

  • 姫睡蓮
    睡蓮の中でも特に小型の品種のものを姫睡蓮といいます。一株で2㎝ほどの小さな花を4~5輪つけ、ワンシーズンで4~5回花を楽しむことが可能。花の色は白・黄・ピンク・赤など。日当たりの良い場所なら室内でも育成可能です。小さな浮草なので、容器の開口の直径が20cm以上あれば育成できますが、余裕をもって30cm以上のものを選びましょう。
  • ホテイアオイ(ホテイソウ)
    メダカと相性がよく根は産卵床にもピッタリ。日光を必要とする植物ですが、耐寒性は弱いため15℃以上になる場所での育成がおすすめ。寒冷地では冬に枯れてしまうので、冬~春先までは室内で育成しましょう。7月~10月に薄紫色の3㎝ほどの小さな花を咲かせます。草丈2~150㎝、直径5~50㎝、高温や栄養が多すぎるような環境で高密度な状態になると、葉柄が立ち上がり長く伸びる点に注意しましょう。

石・ソイル

石やソイルは鉢の中に発生したバクテリアを定着させるためにも必要なアイテム。さらにレイアウトに活かすこともできますが、鉢などの容器が倒れないように、底に敷くようにしましょう。赤玉土を使う方が多いですが、荒木田土のような粘土質で重さのある土がおすすめ。
容器の底に敷くソイルで高低差を出して、植物を植え込むことでレイアウトに高さを出すことも可能ですし、植物とソイルの色でメダカの体色をより際立たせることができます。
石は波に長時間もまれて10㎝程度の大きさになったゴロタ石がおすすめ。鉢の中に設置しやすいサイズで、角が丸いのでメダカの体を傷つけにくいです。単体でも、複数を積み重ねて使っても良いですね。色はグレーがかったものから、茶色系までさまざまなので、ビオトープのイメージにあったカラーを選びましょう。
また「テトラ メダカの天然ソイル」のように、バクテリアを活性化させ水質悪化を防ぎやすく、メダカにとっても必要な栄養素を含んだものなら、繁殖もしやすくなりますよ。

こちらの商品は天然黒ぼく土を使用しており、汚れの吸着力に優れ、バクテリアの動きを活性化させるフミン酸ペレットを含むため、水汚れの原因物質の分解を促進することができます。
またメダカが繁殖期に必要となるミネラルやヨウ素を添加されているので、繁殖をしっかりサポートすることも可能な商品です。

レイアウトのコツ

どんなによい水草や浮草、石などを用意しても、何も考えずに配置してしまうと乱雑に見え、メダカの魅力も半減してしまいます。
綺麗なレイアウトを最初から完璧に作るのは難しいですが、これから解説する3つのポイントを抑えることで、見栄えがよくメダカの魅力を引き出すことのできるビオトープを作ることができますよ。

高低差をはっきりとさせる

浮草や抽水植物・湿生植物を使う場合や石を水面から出したい場合には、高低差をはっきりとつけるだけで見栄えがよくなります。
しかしこのとき、睡蓮など日当たりの良い場所でないと花を咲かせない植物を入れるのなら、他の植物の影にならないよう配置場所に気をつけなければなりません。
植物で高低差を出す場合には、日光の当る方向を意識して高さを設定することも大切で、北側に背の高いもの、南に背の低いものを置くようにすると、見栄えだけでなく植物の育成もよくなります。
中央を高く見せたいのなら、高さのある植物を植え込むのもよいですが、水中にレンガなどを置き、その上に植物のポットを置くといった方法で高さを出すことも可能です。
複数個所で高さを出すとビオトープ初心者さんはバランスを崩しやすいので、レイアウトに慣れるまでは、高さのあるポイントを1か所に絞ったほうが綺麗なレイアウトを作りやすいですよ。

植物でボリュームを出す

水面上を華やかにしたいのなら、浮草や観葉植物などを設置することで、ボリューム感を出すことができますよ。
ホテイソウなど葉が大きく厚い植物や、草丈が低い植物でも密生している植物を配置するだけで水面が賑やかになり、水草や底砂などのカラーがメダカの体色を引き立ててくれます。
シンプルなレイアウトが好みなら、睡蓮のように葉が薄くボリュームの控えめなものを浮かべるのがおすすめ。

詰め込み過ぎない

ビオトープのレイアウトを考えていると、ついつい水面をにぎやかにすることに力を入れてしまいがちですが、水面一面を覆ってしまい水面下が完全に日陰になってしまうと、メダカが成長に必要な日光を浴びることができなくなってしまいます。
また植物が過密状態になると見た目が鉢いっぱいに詰まって見えてしまうので、光の当らない下葉が枯れてしまい、見栄えが悪くなってしまうことも。
浮草や水草が増えすぎた場合は、間引く・葉をカットするといった手入れをしてあげることで、綺麗な状態を保ちやすくなります。
レイアウト用の石などの詰め込みすぎは、メダカの遊泳の邪魔になることもあるので、小さな容器なら1~2個程度にしておきましょう。

まとめ

ビオトープにおすすめなアイテムは水草・浮草・石・ソイルの4つ。そして綺麗なレイアウトを作るコツは、高低差をはっきりさせる・植物でボリュームを出す・詰め込みすぎないこと。
必要なアイテムも最近では店頭で一式揃えることもできますし、ビオトープは自然な状態に近いメダカの様子を観察することもできます。
メダカだけでなく浮草など植物の育成もしなければなりませんが、ホテイアオイやアナカリスなどは初心者さんでも育てやすいです。
室内飼育に慣れたなら、オリジナルのレイアウトで作ったビオトープで育て、生き生きとしたメダカの様子を観察してみませんか?

メダカの屋外飼育で起こりやすい失敗いついては、下記の記事にて解説しております。

これを抑えれば大丈夫!メダカの屋外飼育の“あるある”な失敗と解決法10選

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